NOUENが岩津ねぎの加工品をつくった2つの理由

岩津ねぎは兵庫県朝来市岩津ねぎ生産組合の登録商標です。

 

「収穫時期が短く、市場への流通が少ない岩津ねぎをいかに消費者へ浸透させ名前を覚えていただくか?」

 

こんにちは。NOUEN編集部です。

先日(2017年1月19日)記事にさせていただきました「和田山の冬(2017)」でも触れましたが、年始に日本列島を襲った最強寒波の影響で畑のネギも深刻なダメージを受けました。

 

雪の被害を受けた岩津ねぎ。青葉ごと出荷するため葉が折れたネギは出荷できなくなります。 雪の被害を受けた岩津ねぎ。青葉ごと出荷するため葉が折れたネギは出荷できなくなります。

 

今回はこういった事態をふまえて、私たちNOUENがどういった取り組みをしているかをご紹介させていただければと思います。

 

「幻のネギ」の中でも圧倒的に作付面積が少ない岩津ねぎ

 

 

朝来市は兵庫県北部に位置する、人口約3,300万人・面積約400km²の小さな市です(ウィキペディアより)。

市の中央部から日本海に流れる円山川は2012年にラムサール条約に登録されるほど水質が豊かで、今もコウノトリを始め多くの水鳥が清く豊かな水と湿原を求めて毎年訪れます。

岩津ねぎはこの地方でのみ生産されている特産品ですが、岩津ねぎの品質や価値の向上に取り組む岩津ねぎ生産組合(組合員約250名)の調べによると、近年の岩津ねぎの作付総面積は約28ヘクタールと非常に少なく、作付面積の拡大と、年々減少する後継者(生産者)の確保と育成が最も重要な課題となっています。

「幻のネギ」と呼ばれる長ネギは日本に数種ありますが、その中で知名度が高く、岩津ねぎと同様の課題に取り組む群馬の下仁田ネギの作付面積(約140ヘクタール)と比べても、岩津ねぎがいかに市場流通の少ないネギであるか実感いただけるかと思います。

また岩津ねぎは販売期が厳格に定められ、今シーズンでいうと解禁日の2016年11月23日から、2017年3月21日までのわずか111日間しか販売されていません。

また青果の出荷に関しても長さや重さ、品質など細かい基準があり、それらを全てクリアしたものにだけ、商標登録された「岩津ねぎ」の名前をつけることが許されているのです。

 

青果品用岩津ねぎ品位基準の一覧。岩津ねぎ生産組合のサイトより抜粋

※青果品用岩津ねぎ品位基準の一覧。岩津ねぎ生産組合のサイトより抜粋

 

NOUENは旧称「もし農」の頃より正式な生産組合員として、基準をクリアする岩津ねぎの生産に取り組んでおりますが、比較的雪の被害が少ない年でも全てのネギが基準を満たすことはなく、基準をクリアできなかった岩津ねぎは業務用で販売したり、やむなく処分していました。

また各種イベントを通じて岩津ねぎの普及にも取り組んでいますが、販売時期をはじめとしたこれらの事情から夏期の活動がどうしても苦しい、という課題も抱えていました。

「収穫時期が短く、市場への流通が少ない岩津ねぎをいかに消費者へ浸透させ名前を覚えていただくか?」

「出荷基準に満たなかった岩津ねぎを生かす方法はないか?」

岩津ねぎが取り組むべきこの2つの課題に、私たちもずっと考えを巡らせていました。

 

 

幻のネギを、1年を通じて楽しめるように。NOUEN×岩津ねぎの6次化挑戦

 

2016年8月に東京で催された「アグリフードEXPO東京2016」での商談の様子。多くのバイヤーさんやシェフの方々とのご縁をいただきました。

※2016年8月に東京で催された「アグリフードEXPO東京2016」での商談の様子。多くのバイヤーさんやシェフの方々とのご縁をいただきました。

 

こういった背景をふまえ、NOUENでは「農業の6次化」の一環として2015年から岩津ねぎの加工品に取り組んでまいりました。

当初私たちには食品加工業者さんとのつながりもなかったので、まずはそういったつながりを求めて多くの商談会に参加させていただいたのですが、そこでいただいた多くの方とのご縁の結果、第1弾の岩津ねぎコロッケ、続く第2弾の岩津ねぎ入りだし巻き玉子の商品化を実現することができました。

 

 

岩津ねぎ 但馬牛 淡路島産タマネギ コロッケ岩津ねぎ入りだし巻き玉子

 

商品化の実現にあたり、企画から試食、品質管理、パッケージ、搬送手段、販路とあらゆる項目を試行錯誤しながら取り組んでまいりましたが、どの工程も多くの方のご協力がなければ成しえなかったことばかりでした。

「農○-NOUEN-」という屋号には、「農業を通じていただいたご縁の環を広げていきたい」という想いを込めていますが、まさにそのご縁のおかげで実現できたのがこの2商品です。

先日の大雪で被った岩津ねぎの被害は決して軽いものではございませんでしたが、そのネギを生かし、1年を通じて多くの方に岩津ねぎを知っていただく道が開けていることを今回改めて実感できたとも思います。

まだまだ取り組むべき課題は山のようにありますが(笑)、このコロッケやだし巻き玉子を通じて、兵庫の山奥で江戸時代から栽培されてきたこの特産ネギを一人でも多くの方に知っていただけたら幸いです。

NOUENの挑戦は、まだまだ続きます!

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました☆

 


 

[岡山にお住いの皆様へ・岩津ねぎ関連イベントのご案内]

 

再度ご案内!

 

2017年1月17日(火)~23日(月)は、岡山市内で2つのイベントを同時進行しております!

 

① 岡山天満屋 「第45回 全国うまいもの味くらべ」 1/17~23

・詳しく知りたい方は⇒(お知らせ)岡山天満屋にて、岩津ねぎコロッケを出店いたします

 

② コンベックス岡山 オール日産大商談会in NISSAN屋台村 1/21~22

・詳しく知りたい方は⇒(お知らせ)オール日産・コンベックス岡山大商談会に岩津ねぎ天ぷら出店いたします

 

 

今回ご紹介しました岩津ねぎ入りのコロッケとだし巻き玉子も(もちろん!)ご用意いたしております☆

どなたもお気軽にお立ち寄りください!

 

 

NOUEN(のうえん)ロゴ

 

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